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情報汚染の時代 – 高田明典
- おすすめ度:★★★★★
- 読書メモ
- 一度情報汚染されてしまうと、自分の中の汚染情報と整合性の高い汚染された情報をよく取り込むようになってしまう
- すべての情報は汚染されている可能性がある
- ネット機器を使いこなす=『情報強者』ではない。なぜならネット上の情報の大部分が汚染されているから。
- 意思決定には良質の情報を大量に入手することが大事。その際は複数チャンネルに頼ること。
- 情報=データ + 意図。すべての情報には多かれ少なかれ意図が交じる。
- 情報は事実性・論理性・誠実性で構成される。事実性:実現象か? 論理性:一般的な論理に基づく主張かどうか? 誠実性:提供者の意図が表現から読み取られる意図と一致しているかどうか?
- 言葉を介する以上、事実性には齟齬が生じる。情報を表現する関数と受けての解釈関数が同一ではないから。事実性は自己の理解を提示して確認することで確認できる。
- 情報の正しさは別の情報との整合性によって判断される。
- 情報の価値は情報により何らかの意思決定がなされたときにのみ発生する
- 個々の情報の質を全て判定するのは難しい。現実的には信頼に足る経路から得た情報の汚染度が低いと判断することになる。逆に言えば信頼度の低い経路から得られた情報は, 有意義な情報が埋没している可能性もあるものの, 労力を考えるとすべて間違っていると判断することになる。
- 情報経路の質は, ①プッシュ型か②利害関係③権威性④継続性⑤閉鎖性などにより判断される。
- より高い視座を持つ経路からの情報は閉鎖性が低く望ましい。
- 良質な経路を持つために。①チャンネルを増やす②相互貢献性を意識する③経路を育てる④経路を厳選する
- garbage in, garbage out
- 情報の足し算は論理和ではなく論理積。
- 個人知を集めても集合知にはならない。個人地は一旦共同体の言葉で共通地に格上げした上で集合知となる。
- 情報汚染への免疫力をつけるためには過去の情報に対する事実性・論理性・誠実性の検討を思い出しながらやり直す必要がある。
- 集合知に至るために今我々ができることは①解けない問題を記憶し, ②電子的に記録し, ③重要度を随時更新すること。
- 質の良い情報を提供するために①データへの意図や錯誤や悪意の混入を(極力)防ぐ。
- 具体的にどうするか
- SNSなど信頼度の低い情報ソースを遮断する
(メタルギアソリッド2で『君達がひり出す糞の山から、我々が価値のある真実を選び取り、残すべき意味を紡いでやる。それがコンテクストの生成。』と大佐が言っていたが, まさにSNSは個人がひり出す糞の山だと思う。) - 専門家コミュニティ・本などの情報チャンネルを増やす(ネットに頼らない)
- 過去の情報に関する自分の検討結果を振り返る。(今だとコロナ初期頃の対応を思い返すとよいのではないか)
- 余談だが本ブログの信頼性は5点満点中①プッシュ型か=0, ②利害関係=1, ③権威性=0, ④継続性=0, ⑤閉鎖性=1ということで2点である。皆さん信じてはいけない。